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信用保証書が未着の場合でも貸付実行できるか

A社の運転資金1,000万円を保証委託申込しているが、貸付実行日になっても未だ信用保証書が到着していない。A社から実行を急がされたので協会に保証承諾状況を問い合わせ、取り急ぎ貸付実行した。この取扱いに問題はないか。

保証契約は信用保証書の交付により成立する(約定書例1条)ので、信用保証書が金融機関に到着した後に貸付実行すべきであるが、やむをえず到着前に貸し付ける場合は、電話等により保証日、その他保証条件を十分確認のうえ貸付実行する。

協会宛に保証決定済みであるか否かを問合せ信用保証書が金融機関到着後に貸付実行をしないと、保証契約の効力は発生しない。保証契約の成立していないときに貸付実行しても保証債務が発生しないから、万一事故が発生しても協会に対し代弁請求権はない。保証契約の成立は約定書例1条により、信用保証書の交付によることとなっており、具体的には信用保証書が金融機関に到着したときと定められている。この根拠は、民法97条の隔地者に対する意思表示は相手方に到着したときに効力を生ずるとする到達主義に基づいているためである。

信用保証書が金融機関未到着の場合に、貸付実行する運用面め処理は次のようになる。貸付実行を急がされている場合、電話等により、協会へ保証決定済であるか、その保証日、保証金額、期間、貸付形式、保証人、担保等の保証条件を確認したうえで貸付実行することができる。このような処理を行う場合は、金融機関が貸付実行により保証契約の効力発生に全責任を負わなければならない。後日、保証書が到着してチェックしたら、保証金額の減額、連帯保証人の1名追加等が判明し、結局条件違反となることがあるので、緊急の場合に限って慎重に行わなければならない。