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保証期間の「始期」「終期」また「返済方法」をどう定めるか

A社に対し300万円の信用保証協会の保証をとりつけ、信用保証書をみたとこころ、(1)保証期間「実行の日から36ヵ月」、(2)返済方法「7ヵ月目から1ヵ月ごと100,000円」となっていた。平成23年2月23日に貸付実行する予定であるが、

①保証期間の始期、終期をどのように定めたらよいか。
②また、返済方法についてはどのように定めたらよいか。

①保証期間の始期は、貸付予定日となっている平原23年2月23日に貸付実行されればその日が始期となり、また、保証期間の終期、すなわち貸付の最終弁済日は、原則として貸付日から36ヵ月目の応当日の平成26年2月23日となる。

②第1回内入日は、原則として貸付日から7ヵ月目の応当日の平成23年9月23日となるが、資金繰り等の事情により必ずしも応当日に設定する必要はない。

始期は貸付予定日、終期は最終弁済日
(1)保証条件
金融機関と信用保証協会は、個々の保証に共通する事項、手続等保証取引に関する基本事項を契約内容とした「約定書」をあらかじめ締結し、個々の保証契約は「信用保証書」の交付によって成立させている(約定書例1条)。したがって、金融機関と信用保証協会の保証契約は、基本的にはこの「約定書」と個々の保証契約に関する「信用保証書」によって律されることとなる。

信用保証書の効力は、この交付された信用保証書に基づいて金融機関が貸付を行ったとき発生することとなっている(約定書例2条1項)。この信用保証書に記載されている債務者名、保証金額、保証期間、資金使途、貸付形式、返済方法、担保、保証人、その他の条件などを通常保証条件とよんでいる。ところで、金融機関が保証契約に違反したときには保証債務の全部または一部について免責を主張しうることとなっている(約定書例11条2号)。

(2)保証期間                
信用保証書に記載されている保証期間が千実行の日から○○ヵ月」と抽象的に表示されている場合、始期は貸付実行日、終期は原則として○○ヵ月(保証期間)後の応当日となる。ただし、制度によっては○○ヵ月(保証期間)後の応当日の前日を終期とする場合があるので注意を要する。終期が日曜日など金融機関の休業日にあたっても、金銭消費貸惜契約証書等の終期はその日を記入することとしている。この場合、実際の決済日は債務者と金融機関の取り決めにより前営業日または翌営業日となる。金融機関の取扱いとして休業日に終期を定めることを認めていない場合には、ぞの日の前営業日を終期として証書等に記入することとなる。

(3)返済方法
信用保証書に記載されている返済方法は抽象的であるが、具体的に内入日を定める場合、原則的には貸付日の応当日を基準としている。しかし、中小企業者の資金繰り等を考慮し、必ずしも応当日に設定する必要はない。具体的な内入日の設定のしかたについては、各信用保証協会に確認する必要がある。

(4)貸付実行報告書提出の際の再チェック
貸付実行後、金融機関は遅滞なく貸付実行報告書を信用保証協会宛提出することとなっている(約定書例4条)。この報告書を提出する際、再度、貸付担当者は保証期間、返済方法、その他の保証条件が、実際に貸付実行した証書面と合致しているかチェックすることが必要である。最近は、貸付実行報告をオンライン伝送で行う場合もある。

なお、信用保証協会は、貸付実行報告書受領後、記載内容をチェックし、遺漏等がある場合は金融機関の担当者に直接連絡を取り、訂正処理等を依頼している。したがって、貸付実行報告書の具体的記載内容と、金銭消費貸借契約証書等との記載内容が合致している限り、先に述べた免責条項の2号違反は保証期間、返済方法に関する限り起こりえないのが実態である。