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保証期間を超過する貸出はできるか

貸付担当者甲野氏は顧客A社より手形決済資金として500万円の融資依頼を受け、信用保証協会の保証を得ていた。保証条件には保証期間6ヵ月、貸付実行日3月20日、返済方法は2ヵ月目の5月20日から毎月100万円割賦となっていたので、A社の希望どおり3月20日貸付実行する予定で契約書関係を作成していた。

ところが、いざ証書に署名捺印する時になって、最終弁済期限は資金繰りの関係で9月末日、返済方法は5月末日から毎月末日限り100万円にしてほしいという。信用保証書記載の保証期間と貸付実行予定期間とが合致していない。したがって、いったん貸付実行は中止すべきである。

保証条件に合致した実行が必須
保証期間、返済方法は重要な保証条件であって、保証条件に合致した貸付実行でないと、保証契約が有効に効力を発生したとはいえない場合もある(約定書例2条1項)。したがって、信用保証協会は、代位弁済の請求があっても保証債務の履行ができない場合がある。

(1)期日
3月20日が貸付実行日とすれば保証期間は6ヵ月であるから、期日は起算日の応当日の前日、すなわち9月20日となる(ただし、期日の取り方は協会によって異なる場合がある)。A社が希望する、9月末日は保証期間6ヵ月を超過するので保証条件違反となる。

(2)返済方法
第1回内入日は貸付実行日が3月20日であるから起算日の2ヵ月後の応当日の前日、すなわち5月20日を原則とする。また、最終の内入日を保証期間内の9月20日以前に定めないと、保証期間の超過となり認められない。

(3)対応策
貸付担当者甲野氏は次のいずれかの方法で対処する必要がある。

①A社に対して最終期限を9月末日から保証条件に合致するよう9月20日にしてもらう。

②貸付実行前に信用保証協会の担当者に連絡をとり、信用保証書の保証条件の訂正(変更でない)を求める。
保証期間6ヵ月→7ヵ月
返済方法2ヵ月目から→3ヵ月目からと訂正処理を完了した後に貸付実行する。